第34回グランプリ優勝戦:1号艇の石野貴之選手が優勝
初のナイター開催となったボートレース界最高峰のSG「第34回グランプリ」の優勝戦が12月22日に行われた。
1号艇の石野貴之が優勝、賞金1億円を手にし、地元大阪で初の年間賞金王に輝いた。
今期の総獲得賞金は2億2000万を超える成績となったのである。
優勝戦までの経過とともに見ていこうと思う。
第34回グランプリ:総まとめ
トライアル1st
トライアル1stでは、1人の選手が2走して得点上位6人に、トライアル2ndにs進出する権利が与えられる。
第34回グランプリシリーズの初日のトライアル1stは大荒れで始まった。
11Rでは、6号艇の平本真之選手が見事に1着に輝き、6万舟となった。
実力が拮抗したSG、静水面の住之江、この条件下で6号艇1着を予想することは、至難の技である。
12Rでは、3艇が落水やエンストなどのアクシデントに見舞われた。
トライアル1st12名のうち、5名が減点、得点ゼロとなってしまい実質残り7名で6席を狙う事となった。
グランプリトライアル1stの結果結果
1位:田村隆信 26点
2位:平本真之 25点
2位:菊地孝平 25点
4位:井口佳典 21点
5位:池田浩二 20点
6位:白井英治 19点
以上が、トライアル2ndの出走権を手にすることができた。
グランプリ初出場の徳増秀樹選手は緊張感か調子をあげることができなかったことが残念であった。
トライアル2ndに出場できなかった残りの6名はグランプリシリーズに参戦する。
しかし、茅原悠紀選手は特に怪我も無かったのだが、途中帰郷してしまったのである。
真相は定かではないが、シリーズの自主棄権は若さ故に気持ちを切り替えられ無かったことが原因であると見ている。
トライアル2nd
トライアル2ndは、どれだけトライアル1st勢が奮闘できるかで結果は大きく変わってくる。
初日田村は、4号艇から安定したターンを決めて2着をものにした。
グランプリ昨年の優勝の峰竜太選手は、グランプリの初日にアクシデントに見舞われた。
その中で結果を出したのが、平本真之選手である。
5号艇から2着であった。
峰竜太のアクシデントはこれでは治らず、トライアル2ndの3日目、峰は昨年まくりを決めた5号艇からの出走。
コメントでも自信が現れており、期待が寄せられていたのだが、1マークでまさかの転覆。
好ターンに見えたが、強引すぎた結果でもあった。
4着いないであれば、優勝戦出場という条件だっただけにもったいなかった。
くじ運最強は、毒島選手である。
全てインからの出走であった。
トライアル2ndの初日2日目ともに1号艇1着、3日目は3号艇からの出走。
その時点では、毒島選手は、3着以内であれば優勝戦1枠確定という、かなりの好条件であったが、まさかの6着となってしまった。
このレースで1着となったのが4号艇石野選手である。
スタートは、1-6-3-2-4-5であった。
好スタートを決めた4号艇石野選手が、1マークに対して斜め進入して行った。
結果、インの6-3-2号艇の自由な進入は一挙に封じたのである。
このレースは本当に圧巻であった。
石野選手の勝負所の強さをまじまじと実感できた瞬間であった。
トライアル2ndで敗退してしまったのは、井口佳典選手、田村隆信選手、菊地孝平選手、池田浩二選手、峰竜太選手、平本真之選手である。
6名の敗退選手のうち、3名が、落水、転覆、減点となっている選手である。
どのレーサーも今大会のグランプリに掛ける思いは強い。
結果として、ここまでアクシデントが勃発すると考えられる。
第34回グランプリ優勝戦:出場メンバー
- 1号艇:石野貴之選手
- 2号艇:桐生順平選手
- 3号艇:毒島 誠選手
- 4号艇:白井英治選手
- 5号艇:瓜生正義選手
- 6号艇:吉川元浩選手
優勝戦の1号艇をゲットしたのは、トライアルで3着、2着、1着と3連対率100%で通過した石野貴之選手である。
トライアル2ndの最終日に3号艇から惜しくも6着となってしまった毒島選手は、グランプリ3号艇となってしまった。
3号艇から6着となってしまった苦い経験をした次の日に同じく3号艇からの出走である。
インで波乱が怒るとしたら、まず、毒島選手の着外でだろう。
展示タイム
まず、1番時計を出したのが1号艇の石野貴之選手であった。
以下は下記の通りである。
- 1番時計 1号艇:石野貴之選手
- 2番時計 2号艇:桐生順平選手
- 3番時計 6号艇:吉川元浩選手
- 4番時計 4号艇:白井英治選手
- 5番時計 5号艇:瓜生正義選手
- 6番時計 3号艇:毒島 誠選手
優勝戦は堅実にインで決まりそうな直前の情報である。
展示タイムで1番時計を出した、1号艇の石野貴之選手は、ピストン、リング、シリンダー、キャブレターをトライアルで交換していている上で、3連対率100%の実力である。
ここでの逃げ切りは、展示タイムを見ても有力である。
変わって、昨日3号艇から不安だった毒島選手は、展示タイムで最下位であった。
スタートで出遅れるようなことがあれば、再び、4号艇に1マークまでに前に出られてしまいそうである。
では、レース結果を見ていこう!!
レース結果:第34回グランプリ優勝戦
それでは、第34回グランプリ優勝戦レーススタート

全艇無事にスタートを切った。
ほぼ横一線でのスタートととなった。
1マーク直前の隊形を見ていこう!!
ここでは行き足が威力を発揮していく!!

1マークの攻防戦に入って行く。

3号艇は2号艇にツケマイを狙いつつまくりを選択。
昨日の3号艇での失敗を生かして絶妙なターンである。
2号艇も差しで応戦。
石野選手に食らいついていく。
4号艇は3号艇の動きを見てから差しを選択。
1号艇の石野選手は、3号艇に差されるかギリギリであった。

1マークの立ち上がりである。
1号艇と2号艇が好ターンを決めた。
優勝を狙いに行った気持ちが伝わってくるようなターンを見せてくれた3号艇の毒島選手であったが、わずかに1号艇に届かず差しきれなかった。
その代償は大きく、引き波につかまってしまい、大きくバランスを崩して外へ流れてしまった。
この瞬間、毒島選手のグランプリは終了してしまった。
この段階では、3着争いは4,5号艇である。
2マークの攻防戦に入って行く。
1着争いが熾烈である。
桐生選手もギリギリまでボートを近づけて、石野選手に2マークのターンの自由度を減らしている。
2マークの進入の直前に、1号艇と接触し1,2号艇ともにバランスを崩してしまい、後続との差が縮まった。
半艇前にいた、石野選手の方が、桐生選手よりも減速は少なく、1着を硬いものにした。
1,2号艇が競っている中に、飛び込んできたのが、4号艇の白井選手である。
2周目1マークの攻防戦。
危なげなく石野選手が1着となった。
結果は、3連単1-2-4 2番人気730円となった !
優勝戦は、結果だけ見れば落ち着いたものとなっていた。
しかし、内容に目を向けると、3号艇毒島誠選手の渾身の1マークのターンから始まり、4号艇の桐生順平選手の1号艇へのプレッシャーなど見るものを熱くさせてくれた。
勝利者インタビュー
最後まで試運転した甲斐があって、足的にも余裕があって勝てたと思います。
(お父さんは)今頃泣いてんちゃいますかね。(賞金トップです)来年が怖いです。
この大会の覇者に恥じない走りはしていきたいと思います。
本当に初のナイターということでこんな遅くまで残っていただきありがとうございました。
来年さらに強くなって2回目、3回目、最多の4回目を目指して頑張りますのでご声援よろしくお願いします。
と語っていた。
37歳でようやく掴んだ黄金のヘルメット、2020年に期待が高まる!!
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